修理の事例の最近の記事

こんにちは・・・・愛知中部メンテナンス課からの紹介です。

今回ご紹介する修理は、食堂椅子「フラミッシュ」シリーズ

品番CF2620ⅩE(肘付き椅子)、CF2625ⅩE(肘無し椅子)

合計6台の再塗装、再接着、シート張替えというすべての修理内容を満たした

作業となります。

「フラミッシュ」シリーズとは、"フレミッシュ(FLEMISH)地方の"という意で、

現在のベルギー、オランダ、フランス北部一帯の事を云い、この地方に古くから

引き継がれているナラ材を使った民芸調家具を表現した製品でした。

椅子は素朴でいかにも頑丈そうな脚周りとラダーバックの背もたれが特徴的で、

今回の修理もやりがいのあるものとなりそうです。
 
 
当時のカタログ画像(1994年版より)
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お客様は長年使用してきて、愛着もある為全体の修理をしてほしいとの依頼です。
まずは全体の状態を確認後、シートを取り外します。
なお、シートは今回ベースから新しく製作したものを取り付け予定の為、

従来のものは使用いたしません。

 
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最初に全体をバラバラに分解した後、塗装を剥き取って接着修理を行います。

接着した箇所は圧着して、よりしっかりと接着するようひもで締め上げます。

 

塗装剥ぎ取りはほぼ手作業となります。
テーブルなどの剥き取りと比べ、接合部分周辺の作業は、面形状的に
かなりの手間と時間がかかります。


接着が完了後、塗装修理を実施します。
 
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塗装は、木地調整~目止め着色~下塗り~空研ぎ~中塗り~空研ぎと

繰り返して、補色、上塗りと多くの工程を行い終了となります。

背もたれの『FLEMISH』の焼き印文字がきれいに甦りました。

 

 新しく作成したシートの布地A692(ヘリテージレッド)を取り付けて完成しました。
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布柄も変わり、イメージが一新しました。

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約25年ほどご愛用頂いているという事で、ほぼ1から作成する気持ちで作業しました。

また更に今まで以上使っていただきたい気持ちでお返ししました。

追加でテーブル【2100幅】の再塗装修理のご注文もいただきました。

ありがとうごございました。
 
 

今回の修理費用は、肘付き/肘無し椅子ともに【1脚】

■木部の再塗装¥23,400(税別)

■接着修理¥5,200(税別)

■シート張替え¥13,100(税別)

=合計¥41,700(税別)×6脚になります。

※別途預かり配送費がかかります。

2018年11月現在価格です。

こんにちは・・・・中部メンテナンス課です。

 

長年ご愛用いただいる椅子には、思い出や愛着があります。

ただお使いの間に接合部が緩んできたり予期せぬことで壊れてしまったり

することがあります。そんな時、可能な限り元通りに修復できれば、

また大切にお使いいただけると思います。

今回お預かりいたしました椅子は、本体ぐらつきの再接着と背モタレ上下桟

の割れの修理をさせていただきました。
 

背もたれの上桟の割れ部分はテープを貼って補強されていたようです。

当時のカタログから、品番は、[CC0305GK]というモデルと思われます。

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背もたれ上桟の後ろの割れ部分は、お客様が接着剤でくっつけているようですが、

少しずれて接着されていました。また、シート後ろの背もたれ下桟も割れていましたので、

まずは全体を分解して修理を開始します。

 
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背もたれの上桟の接着された部分にシンナーを染み込ませ、ノミで少しづつ
壊さないように外しました。

 

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外した材料は、できるだけしっかりと接着するよう削りながら調整し、ほぼ形が整ったら
エポキシ接着剤で接着します。
接着面の隙間には、瞬間接着剤と木の粉を混ぜたもので埋めます。
再度、形を整えてから「C型クランプ」で圧締して一晩固定します。

 
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翌日、接着が固まったら接着面を平滑にするためヤスリやペーパーで削っていきます。 

きれいに接着したようでも、段差があったので平滑にするには結構広く削る必要がありました。 

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ほぼ平滑になったら、次は色を付けていきます。

今回はスプレーガンではなく、筆とエアゾールスプレーにて修正を試みました。

 
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まずは完全に色が剥がれた部分に木地着色をします。
その後、補色の密着をよくするため、サンディングシーラーを吹き付け、
600のペーパーで研磨します。それから周辺の色合いと木目を意識しながら
補色を重ねていきます。少しずつ筆で色を付けていきながら全体の色合いを
合わせていきます。

 
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ほぼ色合わせが出来たら、上桟の下部分にエアゾールスプレーで塗装しました。

その後全体を5分消しで上塗り(フラットクリアー)し完成です。

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同様にシート後ろの横桟も接着、塗装を実施してきれいに仕上がりました。

 
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部分的でない面の塗装については、本来スプレーガンで補修するのが一般的です。

今回塗装面が広かったのですが、あえてどの程度出来るのか筆で色付けしてみました。

やはりとても時間がかかる作業でしたが、今後も末永く使っていただきたいという思いで

丁寧に修理させていただきました。ありがとうございました。
 
 

今回の修理費用は

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フレーム再接着と破損個所の部分接着

及び部分塗装修理で¥13,000(税別)

[別途運送費用が必要になります。]

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201810月現在価格









 

こんにちは・・・・滋賀県大津市の大津営業所メンテナンス課からのご紹介です。
 

今回は、「コントラクト」物件でご使用頂いています食堂椅子(品番C-70279198)の
モタレ内部のが折れてしまい変形してしまったという内容です。
 
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まずは冒頭に書きました「コントラクト」物件というのは、

公共施設や福祉施設、企業、学校、病院といったところからの

ご依頼で、施設備品として契約を交わし購入していただく家具などの

物件のことですが、今回の修理品は、介護施設で使用されている

椅子になります。

 

椅子は一般家庭用として購入も出来る、品番CE2310という

モデルをベースに専用カラーのシートと木接合の接着を強化

した特注仕様となっています。

  

椅子は画像のように、モタレが変形してしまっており、使用が出来ない状態でした。

間違いなく内部の桟が破損しているようなので、まずは表張り材を剥がす作業を

行ないます。
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表張り材を剝がした状態です。ご覧のように桟が完全に折れています。

折れた桟を接着するだけでは強度を保てないと判断して、工場で新しい

桟部品を再作成して、取替え修理を実施する事にしました。

 

取替えは、他の木部が破損しないよう丁寧に割れた桟のみを外します。

後日入荷された新しい桟を取り付けます。
 

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表張り材は、剝がす際にどうしても破れたり傷が付きますので

クッション材のウレタン同様に、新しい表張り材に張替えいたしました。

これですべての修理が完了です。
 
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 年代ものになると、どうしても桟などの再作成ができないこともあります。
接着だけでは難しい場合もありますので、今回は、背もたれ上桟を新しく
作成することができて良かったです。

 
 

■今回の修理価格

部品代(背もたれ上桟)¥6,220

取替え等作業代¥7800

合計¥14,020(税別価格)になります。

お預かりお届けの運搬費用は別途必要となります。

以上20187月現在価格です。



こんにちは・・・・多摩営業所メンテナンス課です。

今回は、リビングテーブルの脚破損修理のご紹介です。

 
ご依頼品を確認しましたところ、脚と天板の接合部分が何らかの外部からの力で

完全に割れてしまい、画像のように脚が外れて使用できない状態となっていました。

また、天板部の一部の木が欠損してしまっており、この部分の補修も要する状況でした。
 
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修理依頼されたテーブルは、現在生産は終了していますが天板に「入り皮」を使用した

個性的なモデルでした。
 

ラバートリー材の入り皮とは:

生ゴムの原材料としてラバートリーの樹液を採取する際に、表皮に傷を付けるのですが、

木自体がその傷を治癒させる為に樹皮で被い尽くしながら成長していった部分で、黒い筋状

のものや黒い節のようなかたまりが、板材に加工した時に現れる特有の杢目のことです。

取れる量は限られており、貴重な部材と云えます。

 

修理の段取りとして、先ずは破損して外れている脚とテーブル本体の接着を実施します。
 
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①破損分離した部分の面同士を、これ以上破損しないよう丁寧に仮合わせし、接着時の
外観状況を確認予測します。
 

確認後エポキシ接着剤を用い固定接着します。尚、接着剤の乾燥に1日を要する為
1日目の作業は ここまでです。 

 
 

② 翌日、固着状態を確認後、接着剤などはみ出した部分を除去していきます。

 
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修正後の状態。綺麗に除去する事ができました。↑

 

③ 次に欠損した部分の補修に取り掛かります。
  欠損した木片は無くなってしまっている為、パテを使って欠損部分を補います。
 
  補修後の状態。ヤスリを使い平滑にします。
  天板部は非常に目立つ部分なので慎重かつ丁寧に面処理を行います。
 
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完了です!

④最後に色の補色と艶をあわせます。

  木材の柄や色調、部材同士の艶加減など、目立つ箇所なので慎重に作業をすすめ、

  無事完了いたしました。

 


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欠けた部分の修復に苦労いたしました。破損箇所が天板にまで及んでいたので

色艶をあわせるのが難しいのですが、今回はマットな艶消し仕上げだったので

違和感の出ないレベルまで仕上げることが出来ました。


 

■修理費用は

作業代¥6,500+往復運賃¥5,000

合計¥11,500(税別)

20186月現在価格になります。




こんにちは、横浜営業所メンテナンス課からの紹介です。
 
今回は、30年以上前に発売した食堂椅子の「背もたれ破損と籐の張り替え」という、
内容が異なる2つの修理の紹介です。
尚、修理品はお客様相談室にお申し込みいただき、
新横浜ショールームへお持込いただきました。
 
お預かりした製品のカタログ画像です。
 

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最初に、背もたれの破損状態から確認していきます。
何らかの衝撃で、向かって右側の木部が一部欠損するほど、かなり激しく
破損しています。
 
それに伴い、籐張りの一部もダメージを受けているので、修理の段取りとして、
まずは籐を剥がしてしまってから木部の修理に取りかかります。

欠損した木材の破片は、お客様が大切に保管されており、今回ご持参されて
いましたので、この破片を再利用して木部の修理をすすめていきます。
 
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先ずは籐部分をきれいに剥がして、画像のような木枠のみの状態にします。
 
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次に欠損した破片を元の位置に接着。外してあったもたれトップのパーツも位置合わせ
をして接着します。

破片は大きな歪みもなく、画像のようにうまく治まった様子です。

接着はエポキシ接着剤を使用して、固着させる為一晩おいておきます。
 
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翌日固着したのを確認してから、接着した部分の面を平滑にする為サンドペーパーなどで
表面を削り研磨します。
 
 
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すべての接着面が平滑になったら、新しい籐を張っていきます。

籐を張る際に、水で濡らして柔らかくして張り込む為、乾かすのに再び一晩おいておきます。

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http://www.karimoku.co.jp/blog/repair/2014/10/
 

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翌日籐の乾燥を確認後、先ずは籐部分の下塗り作業を実施します。

籐部分がある程度もとの木枠の色に近づいてきたら、接着修理をした木枠部分の着色を行います。

着色は筆塗りなどしながら色合わせをして、全体に補色していきます
 
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最後にフラット塗装で艶を整えて完了です。

木枠の修理痕もきれいに補色され、目立たなく仕上げる事が出来ました
 
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籐を新しく張替えておりますので、強度も充分確保されました。

これからも大切にご愛用ください。

ありがとうございました。

 

今回の修理代は

木枠接着修理代 9,100円(税別)

張替代 13,800円(税別)籐パーツ代含む

合計 22,900円(税別)

以上20186月価格になります。





こんにちは、今回は静岡営業所からのご紹介です。
 
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  静岡営業所は、以前にもこのブログで
  紹介した静岡ショールームを併設した
  施設で、2016年12月に開設致しました。

  今回は、来館されたお客様にも、実際の
  修理作業を
ご覧いただくことが出来る 

  ように、ショールーム イベントの企画 

  として「修理実演会」を催しました。

  



その中で、木肘椅子のシート座面の張替え修理をご紹介いたします。
 
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修理依頼品は品番「WC3000ZK」という製品で、コロニアル様式をベースに
なめらかにカーブしたフレームと金華山織布地のシートクッションを組み合わせた
優雅なデザインのものです。
シート裏の金巾に[W7075]という印字記号がありました。 
これは当時の製造番号を記したもので、昭和57年生産と示したものです。
(今から36年前です)
 
 
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モタレクッションは、完成品交換のみです。今回はシート部と左右アーム下に配してある
飾り張り部分を剥がし張り替えます。右の画像は本体フレームだけの状態です。
緩みは無く、しっかりとしています。
 

18040304.jpg    イベント中の作業風景の一コマ。

   修理作業を見る機会はなかなか
   無いので、熱心に見ていかれる

   お客様が多数いらっしゃいました。






 
 
 

 

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左が剝がしたシート、右が新しく交換するシート。

剝がしたシートは30年以上経過し使用された
ものなのでウレタン部分は黄色く変色し、激しく
劣化していました。

新しいシートに交換する事で、座り心地はかなり
改善するのと、シート形状もしっかりするので、
椅子本来の優雅なたたずまいも復活します。



 



  


18040306.jpg   張替えが完了しました。
   張地は大柄で明るく優しい色調の布地に変り、
   イメージが一新しました。












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私が入社する以前に作られた椅子でした。

お客様が日頃から大切に使って頂いているのが木部の艶でわかりました。

新たな張り地で生まれ変わりました。

これからも大切にご愛用ください。

 

■今回の修理費用は

張替代は40,200円(税別)

お預り配送料5,000円(税別) 
合計45,200円(税別)

2018年4月現在価格になります。


こんにちは・・・・東京北営業所メンテナンス課です。

今回は、1992年製「エスパニアシリーズ」のダイニングチェアの締め直し、
接着修理のご紹介です。 この製品は、当時バルセロナオリンピックを控え

注目されていたスペインをイメージして誕生したシリーズモデルで、木部の

線彫りや使い込まれ古びた風合いを人工的に施した「デイストレッシング」

「スパッタリング」といった高度な塗装技術を使ったものでした。

 
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今回の修理のご依頼は、椅子本体の接着箇所がぐらつき、
今後破損する恐れがあるとのことでお預かりしました。
お預かりした椅子は2脚でした。

(お客様ご自身でショールームまでお持ち込みいただきました。)
  

修理作業の手順として、まずは組付けされている各パーツを分解していきます。

この椅子は固定した数ヶ所に木栓で綺麗に加工がされている為、木部が破損

しないよう慎重に行います。

木栓を外し、次にボルト、木ネジを外していきます。

全てのネジ類を外した後はゴムハンマー等を使って叩いて外していきます。


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木栓は、まんなかに木ネジを打って、バールを使い、徐々に外していきます。

今回の用にきれいに外れる場合もあれば、破損してしまう場合もあります。

木栓を外して、中の固定ボルトを外します。

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今回のような板座椅子は、叩いた際に座が割れてしまうケースがあるので、

あまり力まかせに叩かないように注意しながら行っていきます。

これで椅子を構成していた各パーツが、バラバラになりました。
 
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地味で根気のいる作業ですが、接合箇所に付いた古い接着剤やゴミなどを
丁寧に除去していきます。丁寧に行なわないと穴が大きくなってしまったり、
うまく接着剤が固着しないなどトラブルにつながる恐れがあるからです。
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次は各パーツをもとに戻していく作業工程になります。

エポキシ系接着剤をヘラを使い、まんべんなく綺麗に塗布していきます。

ボルト固定してある箇所には、「ネジロック(ネジ緩み止め剤)」を塗布します。
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接着剤がはみ出した部分は、ヘラやウエスを使い丁寧に除去していきます。
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最後に旗がね、ヒモなどを使ってしっかりと圧締します。 
エポキシ系接着剤は固着に約1日を要します。
接着剤が硬化したことを確認し完成となります。  
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修理完了です!

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使うほどに味が出る手ざわり感のある「エスパニア」シリーズです。

しっかりと接着修理しましたのでこれからも末永くご愛顧ください。
 

 

今回の修理費用は

■再接着締め直し修理

1脚=5,200×2脚=\10,400(税別) 

今回はお持込み頂きましたので運賃は必要ありません。

※20184月現在価格になります


 

こんにちは、金沢ショールーム修理工房からの紹介です。

 

約20年ほどお使いの食堂椅子ですが、倒してしまった拍子に、

背モタレの上桟左右の接合部分がヒビ割れてしまい、また割れた

そのかけらも紛失されたとのことでした。
 
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お預かりいたしました椅子は、1983年~2001年まで製造して

いました[CC2755GK]というモデルで、コロニアルシリーズの

人気製品です。

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修理処置としてまず最初に、背もたれ上桟割れ部分を分離させ、

向って右側の破損の欠落部分を同じ材の【※ブナ材の木片を用意して

エポキシ接着材にて固定して埋め木の準備をします。

左側のヒビ割れ部分にもエポキシ接着材にて固定する処置をしておきます。


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エポキシ接着材は主剤と硬化剤を混ぜ合わせることにより硬化しますが

完全硬化まで一晩、締め付け固定しておきます。
 
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接着が完全にできた後で、最初はヤスリを使って埋め木部分を削り段差の

調整をしていき、次にペーパーを使って木地をより滑らかにしていきます。
 
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木地の調整処置後、ステインによる木地着色をして・・・・・・・

筆による色付けをしていきます。
 
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筆にて色づけしたあと、スプレーガンにてぼかし塗装をかけることで

より補修部分が違和感のないように修正していきます。

 
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最後の仕上げにフラット塗料をモタレ全体に塗布して

塗膜とツヤのあわせをして完了です。 

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接合部分のつなぎ目の段差もなく多少の木目違いの色の差はでますが

見た感じは気にならないレベルには復元できました。

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今回の修理費用は

再接着修理 ¥10,400(税抜き)

お預かりお届け往復運賃は別途

必要となります。

2017年12月価格になります。

こんにちは・・・・東京北営業所のメンテナンス課からの紹介です。

 

今回の修理は、食堂椅子の再接着(締め直し)修理です。

かなり古い製品のようで社内の商品データに情報が無く、古いカタログを
探して調べたところ、昭和47年(1972年)発刊のカタログに掲載されて
いました(
掲載ページ画像)。カリモクのオールドモデルの中でも、
現存する数はかなり少ないと思われる大変貴重なものです。
 

お預かりいたしました製品画像です。4脚お預かりしました。

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木部の接合部の多くに緩みが発生していましたが、大事にお取扱いされていたようで、

 

木部に割れや深い傷などは無く、品質的には良好なコンディションを保っていました。

そのため、傷や塗装ハゲにより補色補修などは行わず、緩んだ部分にエポキシ系接着剤で

しっかり圧締をする再接着修理のみ行うことにしました。

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本体に傷が付かないよう、ゴムハンマー等でたたいてすべての接合部を 

分解した後、ダボやダボ孔の接着剤の塊りなどをきれいに取り除きます。

そしてエポキシ接着剤を塗布してハタガネで圧着します。
 

接合部はすべてダボ接合という、木栓をダボ孔に差し込んで接合する 

接合形式でした。現在の当社食堂椅子製品にはあまり使われていないものです。
 
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分解の際は、ダボが割れないよう注意が必要です。

割れたダボはそのまま穴に残る為、取り除くのにかなり手間がかかる為です。

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お預かりした椅子4脚しっかり接着できました。

今回は大変貴重な椅子を修理させて頂きました。

これからもご愛顧ください。
 

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今回の修理費用は
作業代(再接着締め直し修理) ¥5,200×4脚 
合計¥20,800(税別)
往復運賃 ¥6,000(税別)
合計¥26,800(税別)

2017年11月価格となります。

こんにちは、今回は東京都羽村市の多摩営業所からのご紹介です。

 

内容は、ドマーニブランドの「クイーンズライフ」シリーズの食堂椅子6脚のシートを

張り替える修理です。
 

≪カタログが画像より≫
17110201.jpg
 

布張り仕様のものは、通常布張りで張り替えますが、ドマーニブランドでは、

元々のモデルとして布仕様と革仕様を両方を発売しており、今回はお客様のご要望で

革張りに張り替えをさせて頂くことになりました。

 

張り素材が全く異なる為、布と革では縫製の仕方、厚み、伸縮性等々異なる部分が多く、

通常よりも難しい作業となりそうです。

 

まずは、(左)張り替え前と(右)張り替え後の画像から。


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張り替え前の品は、お客様が大事に約20年ほどお使い頂いていたという事もあり、

木部の色艶はとても状態が良いのですが、シート部分は型崩れが起きた状態でした。

画像右側の本革に張り替えた状態ですが、素材が本革に替わった事で印象が大きく

変って高級感が増した感じになりました。

 
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左の画像は、シート部張り替え作業中の状態です。
張地は綺麗でしたが布地を剝がしてみると、中のウレタンクッション材は
変形して弾力も乏しくなった状態です。

 
こうなると新しいクッション材に変えるしかありませんので、一台ずつ丁寧に
既存のクッション材を手で剝がしていきます。

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クッション材を新しく変えた状態です。弾力も形ももどり綺麗な姿となりました。
その後、画像右側のような「テトロン綿」をシート全面に均等に載せます。
これにより、表面のふっくら感とふかふかな手触り感が増します。
これで中身の修理は完了。革に張り替える準備ができました。
 

 
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画像は牛革のシート縫製品パーツで、この状態で工場から入荷されてきます。
布と違い厚みが有り、手に持つと重量感もあります。
 
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縫製品は修理が完了したシートの上に形を整えていきながら画像のように仮装着して、
タッカー工具で張りつけていきます。
この作業時に通常の布素材をイメージして張付けていくとマズイので、今回の修理で一番気を
使って行ったところです。
 

張り替え後シートを本体に取り付け、最後に底張りを張って完成です。

 
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張り替え完了後のアームチェアとアームレスチェアです。
黒革がシックで落ち着きのあるデザインと塗装色にもよく合っていました。
 

 
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 布張りとは違い本革は厚みがある為、左右角の部分の処置
(面形状や玉縁の整え方など)が難しく慎重に張りつけていきました。
また、今回は布から革に変える為、張る際に面形状が異ならないよう、
6脚を均等に仕上げるのに気をつけました。
 
 

■今回の修理費用は
シート本革張り替え(部品代+作業代)¥35,600(税別)6脚=¥213,600

お預かりお届け往復運賃¥9,000(税別)

以上2017年11月価格になります。




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